vol.17 現状は「よりよく」なる環境ですか?
よく「環境」が「人」をつくると言いますが、
その逆も然りです。
「人」が「環境」をつくります。
環境に染まる自分もいれば、
自分が良くも悪くもそういう環境にしていることもあります。
しかもそれは無自覚です。
そんな環境という見えない力は馬鹿になりません。
気づかないうちに良くも悪くも自分自身に影響を及ぼします。
日常での学校や職場、家庭での環境を
ご自身で思い返すとどうですか。
雰囲気が悪ければ、
物事に取り組むとき、やる気が損なわれていませんか。
もちろん、
ご自身の問題によってのこともあるでしょうが、
それを補う環境であれば、どうですか。
目に見えない「雰囲気」は
自分の能力を発揮するうえでも大切な要素です。
以前のオリンピックでも
無観客で行われたことに対しての出場選手の有観客希望の声からも、
人のパワー(応援)はとてもパフォーマンスの高いプレーするための
エネルギーになります。
これは日常生活においても同様です。
つまり、人間は自然とお互いに
影響を与えたり受けたりしています。
誰しも悪い影響を与えようとは思わないし、
悪い影響を受けたいとは思わないでしょう。
私自身は環境が人間関係に与える影響も
とても大きいと思っています。
そして、環境も人の幸福に深く関わっています。
そこで、良い人間関係の維持と
自分の能力を発揮できるように
「よりよい環境」について考えてみましょう。
アメリカ企業の有名なGoogle(グーグル)社をご存知でしょうか。
その企業が「プロジェクト・アリストテレス」という
リサーチチームを立ち上げて、
従業員の働き方を最適化する方法を研究しています。
そこで社内の180の部署に広範なインタビューを行い、
生産性が高いチームは何が違うかを調べ上げました。
そこでわかった最終的な結論は、
最高のチームに最も必要なのは『心理的安全』だというものです。
「心理的安全」とはチームに対する信頼感のことで、
分かりやすくいえば、
「どんなヒドい失敗や恥ずかしいミスをしても、
この仲間ならバカにもされないし
適切に助けてくれるだろう」と思える感覚(環境)のことです。
心理的安全の重要性に比べれば、
その他の要素はほとんど影響を持たなかったそうです。
いかにカリスマ的なリーダーがいようが、
いかにチームメンバーの能力が高かろうが、
心理的な安全性がもたらすメリットに比べれば
ゼロに等しかったといいます。
昔から「ソーシャルサポート」と呼ばれてきた概念です。
職場の同僚との関係性が
自分の幸福に大きくかかわることは以前より知られており、
社内に人間関係が悪いほど心疾患やガンにかかりやすい事実は
確認されています。
考えてみてください。
自分の間違いや失敗を
常に指摘され、怒られ、とがめられる環境で
結果だけを求められたら、
自らチャレンジしようと思いますか。
逆に、自ら考えることは
今の能力で間違いも失敗もしないように
怒られないようにするしかありません。
本当は、
どうやったら今の状況がよくなるだろうと
自分の能力向上と周りと共に
生産性を考えなければならないはずです。
それを自分の心を安定させるものに
理性を使わなければならなくなります。
できるだけ、不快な気持ちで(不幸に)日常を
過ごしたくないはずです。
よりよくしていくことや能力向上は
そういう間違いや失敗を経ずにあり得ると思いますか。
或いは、そんな状況で信頼関係が構築できますか。
どんな状況でも、
日常において一人で成し得ることより
二人以上で成し得ることがより生産性が高くなることは
容易に想像できるはずです。
だからといって、
誰もが同じ状況でロボットのように
効率よく合理的に動けると思いますか。
人間には心があります。
「やりがい」や「やる気」を損なう環境であれば、
ずっと理性で動かざるを得なくなります。
日々の人間関係がうまくいかなければどうなりますか。
心が荒めばどうなりますか。
日々、誰しも失敗や間違いはあります。
人によって得意不得意があります。
日常のパフォーマンスにおいて調子が悪いときもあれば、
良いときもあります。
人生において
問題が起きない、悩みがない人生なんてあり得ないでしょう。
そんな時でも、
精神性を維持できる、或いは互いのエラーを補完し合える土台形成が
「心理的安全な環境」です。
理屈だけで自分や人を動かし続けることは
不可能だと思っています。
「健全な心」があっての「理屈や個人の能力」であり、
切り離せない関係性です。
私自身も心が弱いと自覚しています。
うまくいかないことや思い通りにならないことも多いです。
失敗も間違い、結果的に無駄なこともします。
だから、人の協力が必要ですし、
良い人間関係と協力のもとで物事に取り組み、
よりよくしていきたいと思っています。
だから日々の「心理的安全な環境づくり」は欠かせません。
では、実際にそんな環境にしていくには何が必要でしょうか・・・。

